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副院長インタビュー

スペシャル対談「いま求められている医療 わたしたちが目指している場所」

開院から2010年で40周年を迎える福田病院。病院は14の診療科、6箇所の関連施設を含め、310名(法人全体:平成21年10月30日現在)の医療のスペシャリストが集まる。

現在、その運営を中心に担う 福田秀一副院長に、病院の理念や思いについて「働く女性を応援するネットワーク型情報誌」を発行するアヴァンティ編集部の村山由香里さんがインタビュー。 求める人材像、これからの地域医療のあり方など、熱い対談となった。
[動画再生時間:約10分]

医療法人 福田病院 副院長 福田秀一

久留米大学医学部卒業、医学博士、久留米大学外科学講師。専門分野は肝臓外科、消化器外科。久留米大学、済生会二日市病院の勤務を経て、2006年6月より現職。資格、役職は日本外科学会専門医・指導医、日本消化器外科学会専門医・指導医、日本肝胆膵外科学会評議員など。趣味は、テニス、病院運営、子どもと一緒に遊ぶこと。

株式会社アヴァンティ 代表取締役社長 村山由香里

九州大学文学部卒。1993年自宅マンションで起業、「働く女性を応援するネットワーク型情報誌」をコンセプトに、女性たちに勇気や希望や元気を与える情報誌づくりやイベントを手がける。2008年内閣府「女性のチャレンジ賞」受賞。主な公職に福岡県中小企業家同友会副代表理事、福岡県「子育て支援企業アドバイザーの会」委員ほか。
会社HP  http://office.e-avanti.com/

ぶれない「軸」を持つ人材を求めたい。

村上:

先ほど、保育施設を来年作るとおっしゃいました。
保育施設ができると、女性の看護師さんや女性のお医者さんが妊娠されて、 生まれてから子どもを連れてこられるだけではなくて、 男性の先生やスタッフもご自身の子どもと一緒にこちらの保育施設に 子どもを連れてくることができるようになりますよね。

福田:

そうですね。そういう世の中になるといいですよね。

村上:

本当に。女性ばかりでなく、「子育てをするのは男性も」と、なると思うので、 「お医者さんが子どもと一緒に出勤」というようなスタイルも素敵かな、と思ったりしました。

福田:

もっと外国みたいになるといいですね。

村上:

それから、この病院を運営する立場として、「どういう人材に来てほしい」と思ってらっしゃいますか。

福田:

やはり、医療の世界ですので中心軸がぶれないよう、 「看護をしたいなら看護」、「リハビリをしたいならリハビリ」ということで、 この病院で何をやりたい、という気持ちを持ってきてほしいですね。
それに「目がキラキラ」していて欲しいし、「素直」ということも大切ですね。

「命の尊厳」を託すことができる、地域のお医者さん集団へ。

村上:

それでは最後に「福田病院が誇りに思っていること」というのはどんなことでしょう。

福田:

一つ誇りに思えることは「スタッフ」だなと思いますね。
先ほども言いましたように、非常に手術に長けた先生方がおられるし、 診療の腕の方でもいい先生がおられる。とても高い専門性を持っていらっしゃる。
それから、今年はまだ常勤の看護師さんの方は一人も辞めていないんです。
看護部長を中心に、みんなを指導して、ちゃんと面倒を見て、細かいところまで心配をして、 笑顔が少なくなったと思ったらすぐ駆け寄って話を聞いて、教育をしているのですね。
そういう看護部長、各セクションの長、本当に助けられています。

村上:

素敵な関係が院内に広がっていますね。

福田:

それから、ご意見箱に頂いた投書で 「この病院は座っていたって挨拶もろくにしてこない」と書いていただいたものがありました。
投書はすべて朝礼で紹介するのですが、その中の一つにそういうのがあって。
「挨拶はすべきだと。私たちのような病院医療者側からしなければだめだ」と。
だから自分がまず変わらなければ、と行動して、 先生方にも「ちゃんと挨拶しましょう」と伝えたら、スタッフの皆が挨拶するようになって。
他のところまで気遣いができるようになった。

村上:

変わりますよね。トップのひと言で変わりますよね。

福田:

変わります。だからそういうスタッフは愛おしいですよ。
素晴らしいメンバーにも恵まれ、優秀な先生方もいる、 そうして変わってくれたスタッフもいて愛おしいし、自分の誇りだと思っています。

村上:

来年に40周年。これから50周年、60周年となり、どんな風に変わっていきたいと思われますか。

福田:

「命の尊厳」という言葉を考えられる病院でありたいと思います。
実は、おそらく一般の病院で行なっているところはないのでは、と思うのですが、 入院する患者さんすべてに、「あなたが望まれる医療とは」というアンケートをお渡ししようとしています。
その中には「病気のことをすべてきちんと知らせてほしいですか」という質問や、 「もし自分が最期の状況になったときはどのような治療を望まれますか」といったことを伺う 『意向確認書』というものをつくってお渡ししようという取り組みをおこなうことになりました。
患者さんにそれを見て頂いて、 「提出されたい人は出してください。途中で気持ちが変わったらいつでも変えられます」と。
法的な拘束はないですから。
これを実行するかどうかを2年間、院内の人権倫理委員会で話し合って、 外来の患者さんにもアンケートをとってきました。

村上:

2年もかけてですか。

福田:

慎重になります。まだやはり「告知」という問題はとてもナイーブで、 伝えたくないという先生もいるんです。 告知がすべていいとは思いません。
ですが、「知りたいのに知らせてもらっていない」という方たちだっているわけですよね。
もし、誰かが意識がなくなり、本人が理解できないところで 手術をしたらまだ長生きできるかもしれません、という状況であるにも関わらず、 周りの人間は「手術しないでください」といわれた時、 ご本人はチャレンジしたいかもしれないですよね。そんな気持ちも分からないんです。
ですから、そういうときのために少しでも心の叫びを出せるようにと思ってやろうとしているんですが、 それでもやはり賛成する方ばかりではないのが現状です。
今度、「こういうことはじめようと思っています」とスタッフみんな集まって説明をしようと思っています。
「でも、これは決定事項ではありません。皆が本当に反対するのであれば、 やめようと思っているんですけど、人権倫理委員会の中で話してやろうと決めました」と みんなに伝えようと思っています。

村上:

でも、そうすると日本の医療は変わりますね。

福田:

そうですね。ホスピスや、緩和ケア病棟でされているところはありますが、 一般病院全体で取り組んでいるところはまだないと思います。

村上:

確かに、患者さんの家族って病院の先生にいろんなことが言えないんですよね。
私にも経験があるので、分かります。
ですから本当に自分が最期どうしたいのか、というのを聞いてくださるのは私は絶対いいと思います。

福田:

もっと話し合うことができたら、もっと自由に言いやすくできたら医療って変わると思うんです。
そこで、『意向確認書』というものが、役に立てばいいなと。
ただ、そういう書面だけで近づくのではなくて、 実際に、患者さんと患者さんの家族がもっと医師と触れ合うことができるように、 イベントの中で医師からしかける出し物なんていうものも考えています。
先生がしっかり話し合えるような雰囲気のところまで近づくことが必要だと考えています

村上:

本当にそうですね。そういう小さなところからの改革を今なされているんですね。
そして、先ほどおっしゃった「在宅で最期を迎える」というような取り組みも もっとこれからはやっていきたい、と考えていらっしゃるんですよね。

福田:

そうなのです。色んな問題がありますがそれを克服して、 患者さんの家族の不安を払拭し、本当に人らしい悔いのない最期を、 家族も本人も迎えることができるようになれば、と少しずつ今、努力をしているところです。

村上:

これからもっと高齢化が進んできますから、重要になってきますよね。

福田:

本当です。これからそういう時代になり、多くの方々が亡くなる時代になる。
ですから、きちんと最期を迎えるにはどうしたらいいか、 ということをみんなで考えるべきだと思うんですね。

村上:

そうですね。地域の医療ってそういう意味でもとても大事ですね。

福田:

私たちはまだまだ微力ですが、何とかそうやってみんなに親しまれ、 頼りにされる病院になってもらえればという風に願っています。

村上:

今日はとってもいいお話を聞かせていただきました。本当にありがとうございました。

福田:

本当にありがとうございました。