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1.基本理念

 1-1.目的

当院は、インフォームドコンセントの理念等を踏まえ医師および医療従事者等が診療情報を積極的に提供することにより、患者等とのより良い信頼関係を構築することを目的として、この規程を制定する。 患者等からの求めにより診療情報を開示する場合は、この規程の内容に従うものとする。

2.定義および適用範囲

 2-1.用語の定義

この規定で使う主な用語の意味は、下記のとおりである。

  • 診療情報
  • 診療の過程で患者の身体状況、病状、治療等について、医師またはその指揮監督下にある医療従事者等が知り得た情報。

  • 診療録
  • 医師法第24条所定の文書

  • 診療記録等
  • 診療録、処方箋、手術記録、麻酔記録、看護記録、各種検査所見記録、エックス線写真、紹介状、調剤記録、その他診療の過程で患者の身体状況、病状、治療等について作成、記録された書面、画像等の一切。

  • 診療情報等の開示
  • 患者等特定の者に対して、診療記録等の閲覧、謄写の求めに応じること。

3.診療情報の提供

 3-1.診療情報提供の一般原則

1.医師は、患者に対して懇切に診療情報を説明・提供するように努める。
2.診療情報は、口頭による説明、説明文書の交付、診療記録等の開示等、具体的状況に即した適切な方法により提供する。

 3-2.診療の際の診療情報提供

1.診療中の患者に対する診療情報の説明・提供は、おおむね、次に掲げる事項を含むものとする。

  • 現在の病状および診断病名
  • 予後
  • 処置および治療の方針
  • 処方する薬剤については、薬剤名、服用方法、効能、特に注意を要する副作用
  • 代替的治療法がある場合には、その内容および利害得失
  • 手術や侵略的な検査を行う場合には、その概要、危険性、実施しない場合の危険性、合併症の有無

2.患者が「知らないでいたい希望」を表明した場合にはこれを尊重する。

 3-3.診療記録等の開示による情報提供

1.医師および医療施設の管理者は、患者が自己の診療録、その他の診療記録等の閲覧謄写を求めた場合には、原則としてこれに応じるものとする。

2.診療記録の開示の際、患者が補足的な説明を求めたときは、医師はできる限り速やかに応ずるものとする。

 3-4.診療記録等の開示による情報提供

診療記録等の開示を求めることができる者は、原則として次のとおりとする。

1.患者が成人で判断力のある場合は、患者本人。
2.患者に法定代理人がある場合は、法定代理人。但し、満15歳以上の未成年者については、疾病の内容によっては本人のみの請求を認めることができる。
3.診療計画に関する代理権が付与されている任意後見人。
4.患者本人から代理権を与えられた親族。
5.患者が成人で判断力に質疑がある場合は、現実に患者の世話をしている親族およびこれに準ずる縁故者。

 3-5.診療記録等の開示を求める手続き

1.診療記録等の開示を求めようとする者は、所定の様式「個人情報に関する開示請求書」に従って書面により申し立てる。

2.申立人は、自己が 3-4 に定める申立人であることを、運転免許書・パスポート・健康保険証・委任状等の提示により証明するものとする。

3.申立人は前項1.および2.を病院受付に提出し、開示の求めを行うものとする。

4.開示の申し立てを受けた管理者は、速やかに診療情報等を開示するか否か等を決定し、これを申立人に通知する。

 3-6.費用の請求

医療機関の管理者は、診療記録等の謄写に要した代金等として下記の費用を、開示を求めた者に請求することができる。

1.基本料金 300円(診療記録等20枚まで。但し、20枚を超えた場合、1枚あたり10円を追加)
2.エックス線写真の謄写料金 500円(1枚あたり。但し、貸し出しの場合は無料)

 3-7.診療記録等の開示などを拒みうる場合

1.医師および施設の管理者は、患者からの診療情報の提供、診療記録等の開示の申し立てが、次の事由にあたる場合には 3-1、 3-2 および 3-3 の定めにかかわらず、診療情報の提供、診療記録等の開示の全部または一部を拒むことができる。
① 対象となる診療情報の提供、診療記録等の開示が、第三者の利益を害する恐れがあるとき。
② 診療情報の提供、診療記録等の開示が、患者本人の心身の状況を著しく損なう恐れがあるとき。
③ 前二号のほか、診療情報の提供、診療記録等の開示を不適当とする相当な事由が存在するとき。

2.医師および施設の管理者が前項により申し立ての全部または一部を拒む時は、申立人に対して【6-2】に定める苦情処理機関があることを教示するものとする。

4.医師相互間の診療情報の提供

 4-1.医師の求めによる診療情報の提供

1.医師は、患者の診療のため必要があるときは、患者の同意を得て、その患者を診療した若しくは現に診療している他の医師に対して直接に、診療情報の提供を求めることができる。

2.前項の求めを受けた医師は、患者の同意を確認したうえで、診療情報を提供するものとする。

5.遺族に対する診療情報の提供

 5-1.遺族に対する診療情報の提供

1. 医師は、患者の診療のため必要があるときは、患者の同意を得て、その患者を診療した若しくは現に診療している他の医師に対して直接に、診療情報の提供を求めることができる。

2.前項の診療情報の提供については、 3-1、 3-3、 3-5、 3-6 および 3-7 の定めを準用する。 但し、診療記録等の開示を求めることができる者は、患者の法定相続人とする。

6.その他

 6-1.教育、研修

施設の管理者は、医師、医療従事者、その他職員がこの指針を遵守することを促すために、診療情報の提供、診療記録等の開示等に関する教育、研修などの処置を講ずる。

 6-2.苦情処理窓口および委員会の設置

医師と患者との間の診療情報の提供、診療記録等の開示に関する苦情受付の窓口および苦情処理委員会を設置する。

 6-3.教育、研修

当院はこの規程を、診療録その他の診療記録等の作成・管理に関する環境の整備、ならびに医療をめぐる諸条件の変化に適合させるため、2年ごとにその内容を見直す。ただし、必要があるときは、何時でも適宜、検討することができる。

附則(平成17年3月30日制定)
1.この規定は、平成17年4月1日から施行する。
2.この規定は施行日以前になされた診療医および作成された診療記録等について適用されない。